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量子ドット トランジスター
これまでのコンピュータの発展は、チップに詰め込まれるトランジスタの数が増え続けること、言いかえれば、トランジスタのサイズを小さくし続けることで達成されてきました。しかし、トランジスタのサイズが小さくなり続けて、それを構成する原子や分子の数が数千個程度になっても、本当にトランジスタとして機能するのかということが、近年では疑問視されています。トランジスタの構成パーツである、ゲート長が数10nmになるときには、量子的な性質が極端に現れてくるので、もはや今のままでは、演算素子としての機能を果たすことはできないだろうとも推測されています。
そこで、新たに提案されているのが、「単一電子トランジスタ(SET : Single Electron Transistor)です。量子の世界特有の、トンネル効果などの現象を利用し、電子を一つ一つ制御して、様々な演算を行うトランジスタのことです。
特に SET を実現するのには、量子ドットが大きな役割を果たすと考えられています。理論的には、今よりはるかに高性能で、低消費電力のコンピュータの実現が可能になると考えられています。
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